陸地から手軽に釣るときの、基本をまとめています。
結構釣り方を忘れてしまう魚もいるので、自分用の備忘録も兼ねています。
キジハタの生態
キジハタは西日本に多く、比較的浅瀬の岩礁帯、特に砂地と岩礁が複合されているような地形を好み生息しています。最近では生息域が段々北上しているという話もあり、東側でも北海道を除けば生息しているようです。いわゆるロックフィッシュの一つで原則は底生の魚です。
最初はすべてメスで生まれ、大型になるにつれてオスへ性転換する特性を持ちます。大型の個体は普段はある程度深場にいることが多く、産卵期には小型(メス)を探して浅瀬にも入ってきます。
産卵期は初夏の7~8月頃で、多くのキジハタが産卵のために浅瀬に入ってきます。また産卵後のシーズンでは体力回復のためエサを積極的に捕食する時期がやってきます。
ロックフィッシュですが低水温期には深場へ潜ってしまい、あまり浅瀬にいることはありません。
食性は肉食で、小型のものはエビやカニ、貝などを捕食します。大型になるとアジなどの小魚を襲うようになるようです。
キジハタ釣りの仕掛け
足元付近を狙うのであれば胴付きやブラクリ仕掛けが簡単で良いと思います。基本は胴付き+ブラクリをオモリの代わりに使うのが探れる範囲広めでいいかと思います。キジハタの活性が低い時期・時間帯で障害物の隙間まで狙いたいなどの場合はブラクリのみなどと使い分けするのが〇
一番下のブラクリが引っかかるようならオモリにする。隙間が深くて胴付きの針が引っかかりそうならブラクリ単品にするなどしましょう。
あとは餌を何にするかにもよってくると思います、カニはあまり大量に用意するのも難しいと思いますのでブラクリだけにするとか。胴付きも付けるならそちらはオキアミにするなどもありかと思います。
遠くを狙う場合、ぶっこみ仕掛けあるいはそれに類する仕掛け(オモリ+ハリだけのシンプル仕掛け)が推奨されています。キジハタの活性が低く、障害物でじっとしているようならこれが良いと思いますが、動き回っているような時間帯であれば、タナを底付近に絞ったウキ仕掛けを推奨します。
暗い時間帯での釣りになりがちなので、ウキは電気ウキが良いです。イラストではちょっとガン玉離れてますが、もうちょっと針に近いほうが良いかもしれません。
活性が高い時は意外と泳ぎ回っているタイプの魚のようなので、底より少し浮いていても問題がなく、ウキが勝手に流れて広く探ってくれるのでなかなか便利です。
掛かると根に潜る動きをするので瞬間的に合わせたく、そういう意味でも分かりやすいウキは向いています。デメリットとして潜られるとウキごとロストする可能性があります。繊細な釣りではないので安物のウキを使用しましょう。
のませ釣りをする場合は胴付きの、捨て糸を使った仕掛けにしましょう。魚が掛かったときにオモリが根掛かりすると最悪ですので。
キジハタ釣りのエサ
カニを非常に好んでいるようで、カニをエサにするのがベストと言えそうです。ただオキアミなどでも釣れるため、キジハタピンポイントで狙っている場合を除いてはエビ、オキアミなどのほうが汎用性が高いのと、安く・持ち運びが便利かと思います。
また、大型になれば魚食性が高まる特性から、小アジなどをエサにすると大型のものが釣れやすくなります。
キジハタ釣りのやりかた
あまり根掛かりするのも面白くないため、まずは底より少しだけ浮かせて探ることを推奨します。足元であればそのまんま、遠方は最初にオモリ単品で投げるなりして水深をおおまかに図り、ウキ下を底付近に調整します。
ウキのほうはほかっておけば勝手に流されて探ってくれます、足元釣りは自力で場所を変えつつ探ってみましょう。
釣れないようなら根掛かりリスクは上がりますが完全な底狙いで、ぶっこみ仕掛けを採用したり、足元なら穴釣りの要領で隙間にまで落とし込むのも検討してもいいと思います。
キジハタ釣りに適した季節
産卵期である初夏7~8月初旬頃と、産卵後かつ適水温期の10月頃がねらい目の魚です。水温が低くなりすぎると深場へ潜ってしまい、沖に出ないと釣ることができません。逆に水温が高すぎても活性が落ちてしまい釣れにくくなります。
キジハタ釣りに適した時間帯
夜行性の魚ですが、カサゴなどと同様に昼間でも釣れます。夕マズメ~夜間~朝マズメ付近までは活性高めと思って釣る、昼間は活性低いと思って釣るのが良いと思います。
キジハタの締め方 持ち帰り方
陸地から釣れる魚としてはかなり大型にまでなる魚であるため、神経締めができるとベストのようです。が、私は脳締めとエラ切断による血抜きで済ませています。
目と目を繋いだ真ん中の位置より少し後ろあたりにナイフなりを差し込んで脳締めを行いますが、キジハタは歯が尖っており、カサゴのように素手でバス持ちの要領で押さえると結構痛いです。かといってヒレもトゲがありこちらも痛いので、持つところに苦労します。
骨も硬くナイフが刺さりにくいのも相まって危ないので、フィッシュグリップなどを使用してしっかり固定した状態で行うようにしてください。エラ切断時もエラ蓋で手を切らないようにできるだけ魚本体に直接触れないようにするのが良いと思います。
エラが切れたら海水につけてしばらく置き、氷入りのクーラーに保管して持ち帰ります。氷が直接魚体に触れないようにするのも忘れずに。
キジハタの食べ方
キジハタにも寄生虫が付いていることがあります。人体に直接的影響のある寄生虫としてはアニサキスがいるケースがあるようですが、有名寄生先のサバなどと比べれば確率は低そうです。念のため注意しましょう。
それよりは表面にヒジキみたいなものが刺さっている「ヒジキムシ」、身に黒い粒が見える「リリアトレマ ・ スクリジャビニ」が多いようです。これらは見てくれを無視すれば生食しても影響ないそうですが、ちょっと気持ち悪いので取りましょう。
・お刺身:
念のため身はよく目視確認してください。身だけにしてから2,3日冷蔵庫で寝かせてから食べるほうが旨味が強くなりますが、すぐ食べても十分おいしいです。
・煮付け:
キジハタはこれが一番おすすめです。骨から取れる出汁もおいしい魚ですので、全部活用できます。私の捌き方が下手なのもありますが、頭側に結構身が残ってしまうので、これなら無駄がありません。
・お鍋:
ハタ系の魚ですので、こちらも定番です。が、釣れる時期的に陸地で釣った場合はあまり鍋にはしないかもしれません・・・最近は10月でも暑いですし。
・その他:
ムニエルでも揚げ物でももちろんおいしいです。身も蓋もありませんが、あまり食べ方を選ばない魚だと思います。
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