【初心者向け】基本の堤防エサ釣り ギマ編

陸地から手軽に釣るときの、基本をまとめています。
結構釣り方を忘れてしまう魚もいるので、自分用の備忘録も兼ねています。

ギマの生態

ギマは沿岸や湾内の浅い海域に生息しています。砂泥底を好み、ある程度群れで行動していることが多いようです。ある程度の回遊性があり、釣れはじめると複数一気に釣れますが、いないときは当然まったくいないという状況になります。ギマは雑食性で、甲殻類、貝類、ゴカイ類を捕食します。ギマの産卵期は6~7月頃で稚魚も群れで行動し、ある程度成長してから底性の生活に切り替わっていきます。

ギマ釣りの仕掛け 投げ仕掛けの作り方

ギマは砂泥底の比較的浅い地域に生息していることが多いということで、生息域がキスなどと被っています。また、口が小さくおちょぼ口であるため針の形状もキスと同様の流腺形状のものを使用します。つまり生息さえしていればキスと同じ仕掛けで釣れます。ただしキスより大型であり歯が鋭いため、キス用の仕掛けだとハリスが切られてしまう可能性があります。

投げ釣りに必要な道具は、以下のものです。持ち物基本セットも忘れずに。
・竿(特記事項なし 3~4mくらいがオススメですが、何でも良いです。)
・リール(なんでも良いですが2000~3000番台くらいが一般的)
・道糸(できれば遠くに投げたいので、PEライン1号などがあるとベスト、ナイロン3号でも可)
・サルカン(道糸とサビキ仕掛けを繋ぐパーツ)
・天秤
・オモリ
・ハリス(ギマは結構歯が強いので、2号くらいあるとちょっとうれしい)
・流線型の針(針サイズ6~8号くらいが一般的 針は1本でも複数でも可。)

長距離投げる必要のない釣りの場合、竿は長すぎないほうが使いやすいです。かといって短すぎると飛距離が出ず、探れる範囲に限界が出てしまうのでバランスが大切です。3~4メートルくらいがちょうど良いのではないかと思っています。

仕掛け作りは簡単で、竿にリールをセットして道糸にサルカンを繋ぎます。その先に天秤(向き注意)、針の順で繋ぎ、最後に天秤にオモリをつければ完成です。サルカンを繋ぐ部分だけ糸を結ぶ必要がありますがそれ以外はワンタッチです。全体像は下図を参照してください。

サルカンとの接続部分の結び方は、ラインがナイロンならエイトノット(八の字結び)で良いでしょう。PEの場合はハングマンズノットが比較的簡単でおすすめです。ノット(結び方)については別の記事で紹介しています。

ギマ投げ釣りのエサ

仕掛けを作ったら針に虫エサを刺します。イシゴカイでもイソメでも釣れますが、ギマの口が小さいのでどちらかといえばイシゴカイのほうが良いかもしれません。また、餌取りが上手な魚ですので、1匹まるまるかけても餌だけ食べられてしまう可能性が高いです。ある程度小さめにカットして針に刺すようにしましょう。

実はエビでも釣れるようです。キスはエビだと釣れにくいため、ギマだけが狙いの場合はエビのほうが安定するかもしれません。

ギマ釣りのやりかた

エサを付けたら、できる範囲で遠くに仕掛けを投げ入れます。キス釣りではゆっくりと仕掛けを引いてくる釣り方をしますが、ギマの場合はある程度動かさずに置いておいたほうが釣れると思います。回遊してこないと釣れないこともあり、しばらく放置のスタイルが良いでしょう。

ギマは意外と引きが強いのでアタリがあればすぐわかります。ですがアタリがあったからと言って慌てて引くのではなく、ゆっくり引いてみてください。

アタリがなければ投げる方向を変えてみたり、距離を変えてみたりしてできるだけいろんな場所を探ってみるようにしてください。

ギマ釣りに適した季節

ギマ釣りは春から初夏(4月から6月)にかけてが特に良い時期とされています。7月後半以降で産卵を終えると味が落ちるのもさることながら、釣果も落ちます。ある程度沖のほうに行ってしまうのかもしれません。

冬季の水温が下がるとギマは深場へ移動してしまい、堤防から釣るのは難しいと思います。船釣りであれば釣れないことはないようで、味は冬が一番おいしいとのことです。

ギマ釣りに適した時間帯

ギマは一般的に昼行性の魚とされています。昼間であれば釣果と時間帯に大きな差は感じません。しいていうなら朝マズメ付近の早めの時間は釣果が良いことが多いです。

また、回遊してくる魚ですので、潮の動きがあるときがねらい目です。よってやはり満潮に向かう上げ潮のタイミングが釣れやすいタイミングと言えそうです。

ギマの締め方・血抜き

ギマに関しては面倒でも全部血抜きをすることをおすすめします。体感でしかありませんが、血抜きせずに持ち帰ったギマは身が赤っぽく血が回っている個体が多いような気がしています。

方法ですが、多くの魚同様エラの切断による血抜きを行います。釣りあげる→エラを切る→水汲みバケツなどに入れてしばらく血を抜く→氷海水につけて保存 という流れです。

ツノが鋭いので刺さらないよう注意して行ってください。締める場合は目の後ろにナイフなどを差し込んで脳を破壊することにより行いますが、しっかり血抜きしたい魚の場合はまだ生きている状態で血を抜き、失血死させるのでも問題ないようです。

またギマは体表に粘液をまとっておりぬるぬるです。この粘液は生きている間は無限に生成し続けるため、一時的に水汲みバケツに入れておいたりすると、水がぬるぬるになっています。これもあって釣ったらすぐ血抜きして息の根を止めておいたほうが良いでしょう。

ちなみに死んでいる状態でもぬるぬるを全部取るのは非常に困難ですが、調理時には皮をはいでしまえば問題ありません。ある程度洗い流したら剥いでしまいましょう。

ギマの食べ方

ギマはツノや骨が硬く、皮も強いので下処理に苦戦するかもしれません。いろいろ試してみましたが結論力づくでやるしかないようです。

ツノとその周辺をペンチなどの強い切断力のもので切り落とし、傷をつけないように内蔵を出して、さらにペンチで掴んで皮をはぐ。この辺が比較的手早いやりかたです。

とにかくぬめるので、滑ってケガをしないように細心の注意を払ってください。サイズの大きいものになればなるほど力が要ります。

・お刺身
カワハギ系の味、おいしいです。私は苦手なのでやりませんが、肝醤油で食べるとなおおいしいのだとか。ただし肝を生で食べる場合は寄生虫に注意してください。裏ごししてすりつぶせばある程度はリスクを減らせると思います。

・煮付け ☆一押し
肝を安全に食べることができます。身のほうももちろんおいしいです。カワハギ系列の魚は煮付けがよくあいます。

・肝の茹でおろしポン酢
肝を安全においしくいただく手段として。私は肝の濃厚さがやや苦手なので、この食べ方をよくします。さっぱりしていますので、肝系が苦手な方でもいただけると思います。

・肝汁、肝味噌汁(身も入れても良い)
こちらも肝が比較的食べやすいと思います。肝の濃厚な味の出たお汁がおいしいです。

・唐揚げ、天ぷら
白身の魚は揚げればおいしいのです。

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